あらすじ
「俺の世界には、ずっと色がなかった——」
10年ぶりの再会。過去を悔やむ男の覚醒と、ハイスペックなライバルが見せた一世一代の『大芝居』とは。
高校時代、大怪我で選手生命の危機に立たされた俺・槙野純(まきの じゅん)。
どん底の俺を救い、献身的に支えてくれたのは、一途な光をくれた北原結衣(きたはら ゆい)だった。
だが、当時の俺はあまりに幼く、無力だった。
「身を引くことこそが彼女の幸せだ」と愚かな勘違いをし、俺は本心を隠して結衣から逃げ出した。
以来、俺の世界からはすべての『色彩』が消え去った——。
それから十年。
一人前の男となり、ビジネスの場で再び目の前に現れた結衣。
しかし、彼女の隣には完璧すぎる大人の男・一柳(いちやなぎ)の姿があった。
「君に彼女を幸せにできる覚悟はあるのか?」
洗練された大人の余裕で俺を煽り、挑発してくる一柳。
迫り来る因縁のライバルの陰謀。
過去のトラウマに怯えていた俺は、結衣を二度と手放さないために、ついに泥臭く立ち上がる覚悟を決める。
——しかし、俺たちはまだ知らなかった。
完璧に見えた一柳が裏で仕掛けた、あまりにも優しく、切ない『一世一代の大芝居』の真意を。
失われた10年の空白を埋める、愛と覚悟のハッピーエンド。
絶望のモノクロの世界が、今、鮮やかな色彩を取り戻す——!