あらすじ

「俺は戦う勇気がない。後ろで荷物番をする」 格好よく指揮官を名乗るつもりが、口から出たのは情けない本音だった。 ここは、本人が嘘だと分かっている言葉を口にできない白環迷宮。 そして俺は、ゲームでは仲間を巻き添えにして死ぬ悪役御曹司・九条玲司に、前世の記憶が戻った男だ。 死にたくない。だから荷物を点検する。 帰れなくなるのが怖い。だから逃げ道を三本用意する。 自分一人では勝てない。だから、強い仲間に頼る。 すると、なぜか周囲の解釈がおかしくなった。 後方へ下がれば「危険を見抜いていた」。 撤退路を開ければ「敵の動きまで読んだ作戦」。 怖かっただけだと訂正しても、天才指揮官の評判が広がっていく。 おまけに、俺を嫌っていた婚約者の雪乃まで、最近やけに近い。 生配信で「雪乃がいないと、安心して眠れないと思います」と口走ったら、彼女の耳まで赤くなった。 見張りの交代の話だったんだが!? 氷槍を振るう婚約者と、身軽でからかい好きな斥候ミナ。 二人と組んで安全に暮らしたい俺に、原作で死ぬはずの遠征が近づいてくる。 英雄になる気はない。 ただ、今はもう、自分だけ帰れればいいとも思えない。 嘘はつかない。見栄も張れない。それでも全員、生きて帰す。 臆病な悪役御曹司の、勘違いと本音のダンジョンファンタジー。 全40話・完結まで執筆済み。

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カクヨム
カクヨム2026/10/01
  • 現在の作品嘘をつけない迷宮で、悪役御曹司の俺が天才指揮官と勘違いされる~逃げ道を作っていただけなんですが~