あらすじ
騎士の国と呼ばれるラディア国には、二人の王子がいた。
人並外れた魔術の才を持ち「対帝の英雄」と称された王太子レグルスは、ある朝突然引きこもる。
政権を掌握する宰相サリガン――その策略によって身動きが取れなくなってしまったレグルスは、「療養」と称して城の片隅の古い塔で暮らし始めることにした。
味方を集め、策を巡らせ、国を取り戻すため、レグルスがひっそりと動き出す。
一方で弟王子のシュナスも、兄の力になることを決意する。
華麗な手際で城を抜け出すが、その矢先、想い人・テティレイシアと共に誘拐事件へと巻き込まれてしまう。
そこで出会う少年傭兵、ルカ。
ルカの存在は周囲の人間に大きな影響を与え、レグルスは「国のあり方」を、シュナスは「強さとは何なのか」を探し始める。
やがてレグルスは婚約者であるセラフィーナのもたらした情報をきっかけに、ラディアを蝕む陰謀が国外にまで広がっていることを知る。
徐々に明らかになるサリガンの目的。
国内外で見つかった謎の死体。
背後に見え隠れする、帝国の陰。
交錯するそれぞれの思惑の中で、「理想の国」の形を模索していくレグルス。
「強さ」の意味を知るシュナス。
そして、「生きる」ことを覚えていくルカ。
これは滅びの果ての世界で、それでも生きていく人間たちの物語。