あらすじ
東京都西部、鳴坂市。
古い住宅地や寺院、墓地、旧道が残るこの街で、不可解な連続死が相次いでいた。
被害者たちは互いに面識がないにもかかわらず、全員が死亡する直前、インターネット上で噂されている奇妙な「遊び」に関わっていた。そして現場には、人間の手によるものとは思えないほど異様な痕跡が残されていた。
事件を追うのは、警視庁捜査一課の刑事・久世遼一と、彼と組んでまだ間もない美貌の女性刑事・白峰紗月。
二人は一連の事件を、都市伝説を利用して獲物を選ぶ連続殺人犯の犯行と考え、被害者たちの足取りや匿名掲示板、鳴坂に残る古い記録を辿っていく。
しかし調べれば調べるほど、事件は人間の犯罪だけでは説明できない領域へと近づいていく。
消えた容疑者。
誰もいない場所から聞こえる声。
古い葬送の記録。
そして、後ろから自分の名前を呼ばれても、決して振り向いてはいけないという奇妙な警告。
久世と白峰が辿り着くのは、本当に人間の殺人犯なのか。
それとも――。
理屈で説明できる事件を追っていたはずの二人が、鳴坂という街に埋もれていた恐怖と向き合う、心理サスペンス×本格ミステリー×都市伝説ホラー。
『夜境捜査録』第一夜。