あらすじ
高校二年生の工藤は、速球と鋭い変化球を武器にするチームのエース投手。しかし、彼には致命的な弱点があった。それは、とにかく四球が多いこと。三者連続四球で満塁のピンチを招くことさえ珍しくない。ところが、追い込まれると別人のような投球を見せ、三者連続三振で危機を切り抜ける――。そんな不器用な投球スタイルは、まるで彼自身の性格そのものだった。
素直に人を頼ることができず、つい冷たい態度を取ってしまう工藤。そんな彼をいつも気にかけているのが、野球部のマネージャー・石川だった。明るく優しい石川に、工藤は次第に特別な感情を抱くようになる。しかし、自分の気持ちを素直に認められず、二人の距離はなかなか縮まらない。
四球ばかりの不器用なエースが、仲間を信じること、誰かを大切に思うことを知り、一人の選手からチームの中心へと成長していく――。
これは、野球に不器用な少年と、彼を支える少女、そして仲間たちが紡ぐ、青春野球と恋の物語。