あらすじ
「婚約破棄? そらちょうどええやん」
王太子ヴィンセントから、大勢の貴族が見守る夜会で突然婚約破棄を告げられた侯爵令嬢クラリッサ。
身に覚えのない嫌がらせを責められ、すべてを失ったと思った彼女は、その場で意識を失ってしまう。
――そして目を覚ましたクラリッサの中には、なぜかもう一人の女性がいた。
その名は、田中節子。享年六十歳。
大阪生まれ、大阪育ち。
夫と二人の子どもを育て上げ、スーパーで働いていた、筋金入りの“大阪のおばちゃん”だった。
「なんやこの男。めっちゃモラハラやん」
「王子やからって、ええ男とは限らへんで」
「とりあえず飴ちゃん食べ」
王太子の顔色ばかり窺ってきたクラリッサと、言いたいことは全部言う節子。
正反対の二人が一つの身体で暮らし始めたことで、クラリッサの毎日は一変する。
勝手に次の男を探し、デートを取りつけ、父親には「お父ちゃん」と言い放つ節子に振り回されながら、クラリッサは少しずつ笑うことを思い出していく。
そして節子が「次の男」として目をつけたのは、女性から怖がられている大柄な騎士団長・ガイウス。
強面だけれど、実は誰より優しくて生真面目な彼と過ごす時間は、クラリッサにとって思いがけず心地よくて――。
一方、婚約を破棄したはずの王太子は、
「反省したなら、婚約破棄をなかったことにしてやってもいい」
となぜか上から目線で戻ってきた!?
うるさくて、お節介で、誰よりもあたたかい。
人生経験六十年の大阪のおばちゃんが、傷ついた侯爵令嬢の毎日をひっくり返していく――。
婚約破棄された令嬢に必要だったのは、新しい婚約者より先に“大阪のおばちゃん”でした。
婚約破棄から始まる、にぎやかで優しい異世界ラブコメディ開幕。
こんな方におすすめ
・婚約破棄・悪役令嬢ものが好き
・モラハラ王子がしっかり言い返される展開を読みたい
・明るくテンポのいい異世界ラブコメが好き
・強面で生真面目、実はとびきり優しいヒーローにときめきたい
・ざまぁだけでなく、読後にほっこりできる物語が読みたい