あらすじ
深い霧の街・灰璃(フォグリア)。その北の果てに佇む「黒百合の館」には、奇妙な主が住まう。
漆黒の寡婦のドレスを纏い、ヴェール付きの帽子で顔を隠す少女・エンディミオン。
彼女に付き従うのは、優秀で不穏な執事のバロウズと、明るく元気なメイドのベル。
屋敷を訪れるのは、訳ありの依頼人たち。
形ある宝物から誰かの秘密まで、あらゆる「失せもの」を探すたび、エンディミオンは冷ややかに微笑む。
「失せもの、何なりとお探しいたします。……ただし、何が見つかりましてもお恨みなさいませぬよう」
――濃霧がけぶる頽廃の街で繰り広げられる、美しくも残酷なゴシック・サスペンス。