あらすじ
「罪は、神に祈れば消える」
そう信じられている世界で、一人の男が罪を告白した。
彼は人を殺した。
しかし、神父は彼の罪を赦し、毎日祈りを捧げれば罪は消えると告げた。
――だが、本当に罪は消えたのだろうか。
一年後。
両親もなく、生まれたときから一人だったという少年がいた。
自分が何者なのかも知らない。
ただ、人から恵みをもらいながら生きていた彼は、トマスとマリーという夫婦に拾われ、召使いとして暮らすことになる。
しかし、マリーは次第に彼を「悪魔」と呼び始める。
なぜ自分には両親がいないのか。
なぜ生まれたときから言葉を知っていたのか。
そして、なぜ自分はここにいるのか。
自らの正体を知りたい少年は、教会を訪れる。
そこで神父から告げられたのは、思いもよらない真実だった。
「君は、あの男の罪だ」
罪は消えない。
人間がどれほど祈ろうと、神に赦しを求めようと、
犯した罪そのものが、この世界から消えることはない。
ならば――
罪から生まれた少年は、一体何者なのか。
そして、罪は最後にどこへ行き着くのか。
(*出てくる教会や神父、罪の話や神は、既存の宗教とは関係ありません)