あらすじ
「年寄りの料理は古い。今日でクビだ」
三十年働いた王宮を、若い勇者に追い出された五十歳の料理人ドゥルガン。包丁一本を手に行き着いた次の職場は、まさかの魔王城だった。
食堂は毎日芋ばかり。兵士の保存食は歯が折れそうに硬い。七歳の魔王ネムリカは、野菜を見るたび「庭に返せ」と言い張る。
「おっさんの料理でよければ、腹いっぱい食ってくれ」
肉汁あふれる煮込み、香ばしい包み焼き、湯気の立つ朝ご飯。長年の経験で食堂を立て直すうち、兵士たちは笑顔になり、小さな魔王も力をつけていく。
一方、手間も人手も削った王宮では、食事も保存食も宴会も大混乱。今さら戻れと言われても、こちらには俺の飯を待つ連中がいる。
働くおっさんが、おいしい居場所を取り戻す異世界お仕事逆転劇!