あらすじ
大学図書館で働く司書・雨宮澪は、閉架書庫で一冊の古い観光パンフレットを見つけた。
そこに挟まれていたのは、閉館したホテルの予約票と一本の真鍮の鍵。
そして、澪自身の名前だった。
鍵に触れた瞬間、澪はその場所に残された記憶を見る。
そこへ現れたのは、黒髪と金色の瞳を持つ謎の男、九条黎。
彼は、廃ホテルなどに残る強い感情の痕跡を「残響」と呼び、それが時に怪異となることを告げる。
やがて澪は、祖父が残した記録と「八つの紋章」に導かれ、黎とともに日本各地のバブル遺産を巡ることになる。
閉館したホテル。忘れられた遊園地。かつて夢を集めたリゾート。
そこには、忘れられた人々の願いと、終われない記憶が残されている。
怪異を倒すのではなく、その記憶を読み、言葉を届け、還していく。
これは、忘れられた場所に残る「夢」を救う、司書と謎めいた管理人の旅の物語。