あらすじ
神様には、仕事がなかった。
世界を見守る仕事も、人間の願いを聞く仕事も、いつの間にか自動化されてしまった。
何千年も生きてきた神様に残されたのは、果てしない暇だけ。
そんなある日、神様は一人のゲーム実況者を見つける。
ゲームは下手。
よく迷う。
すぐ死ぬ。
しかも本人は、それを全部「ラグのせい」にする。
最初は暇つぶしだった。
だが神様は、いつしかその実況者――佐伯ユウタの動画を見ることが毎日の楽しみになっていた。
そんなある日、ユウタがプレイするゲームの中に、一人の少女が現れる。
少女の名前はノア。
彼女はNPCのはずだった。
しかし、なぜか彼女はゲームの主人公ではなく、画面の向こうにいる神様を見ていた。
さらに画面には、本来存在しないはずの文字が一瞬だけ表示される。
『観測者を確認』
ただのゲーム実況だったはずの日常は、少しずつ世界そのものを揺るがす謎へと変わっていく。
世界を見ていた神様と、神様に見られていた人間。
そして、ゲームの中から神様を見返す少女。
これは、世界一暇だった神様が、一つのゲーム実況から世界の秘密に巻き込まれていく物語。