あらすじ
紳士服店の息子で大学生の雛森灯(20)は、従姉の古着屋で、女装した「喋らない看板娘ヒナ」として店番をしている。かわいい服が好きなことは、誰にも言えない秘密だ。
ある春の古着市で、化粧品会社の商品企画主任・綾瀬澪(28)にスカウトされる。「私の新しいブランドの顔になってくれませんか」。
性別で色を選ばせない化粧品の広告モデルになった灯は、ヒナとして人前に立つたびに、言えなかった「男です」と、自分の手で縫った服を抱えていく。——澪が、最初から気づいていたとも知らずに。
八つの年の差、元恋人の広告マン、炎上、ブランドの存続、海の向こうの服飾学校、そして無口な父の古いデザイン画。
「かわいい」を好きなまま大人になっていく青年と、逃げ癖のある年上の彼女が、ボタンを一つずつ付け直すように距離を縮めていく、年の差ラブコメ。ハッピーエンド。