あらすじ
クリスマス・イヴの夜。十六歳の磯崎駆は、浮気の気配を疑った恋人に背中をナイフで刺され、あっけない最初の人生の幕を閉じた。
死後、五人の神々の前で「現世への蘇生」か「異世界への転生」かを突きつけられた駆は、二日間に及ぶ退屈な会議の末、好きな特別な力を一つもらって別の世界へ放り出されることになる。
しかし、その特別な力と転生先の絶対ルールが噛み合わず、駆は面倒くささから次々とその世界の掟を無視・破壊。激怒した神によって何度も寿命前に死なされ、別の世界へと放り投げられてしまう。
魔王と出会い、グダグダと文句を言いながらも、なぜか勝手に倒してしまう。英雄になる気など毛頭なく、ただ眠り、食べ、押し切られるだけなのに、世界は救われ、神は激怒し、また次の世界へ――。
そうして十度。十の世界。十人の魔王。十回の失敗と、どうしようもない救済の末に。
今、記憶も疲労も蓄積された主人公は、ルイス・クラウドとして十一度目の世界に立っていた。
「もう二度と面倒なことはごめんだ」とベッドにしがみつく彼だったが、なぜか周囲には仲間が集まり、困った顔の誰かが魔王の名を口にする。
やる気はゼロ。けれど、なぜか世界を救ってしまう男の、グダグダでシュールな十一回目の旅が、今始まる――!