あらすじ
修学旅行の途中、クラス全員が突然異世界へ召喚された。
そこでクラスメイトたちに与えられたのは、【勇者】【聖女】【剣聖】【大賢者】といった強力な職業。
――ただ一人、黒瀬湊を除いて。
召喚の途中で一人だけ魔法陣から弾き出された湊が目を覚ましたのは、人類と敵対する魔族の領地だった。
そして彼に与えられていた職業は、
【魔王】
しかも、その力は勇者となったクラスメイトたちすら遥かに上回る規格外のものだった。
だが、湊に世界征服する気などまったくない。
「いや、人間を滅ぼすとか絶対やらないから」
元の世界へ帰りたい。
できることなら、クラスメイトたちとも再会したい。
ただそれだけだった。
ところが、飢えていた魔族に食料を与え、荒れ果てた土地を立て直し、争いを減らそうとした結果――なぜか魔王軍はかつてない勢いで強大になっていく。
道路を造れば「侵攻路を整備している」と恐れられ。
魔物をまとめれば「大軍団を作っている」と警戒され。
捕虜を解放すれば「何か裏があるに違いない」と疑われる。
そして人間側には、こう伝わっていた。
――歴代最強の魔王が現れた、と。
勇者となったクラスメイトたちと、魔王となった湊。
本人は誰とも戦うつもりがないのに、気づけば世界中から「史上最悪の魔王」と恐れられていて――。
これは、クラスでただ一人敵陣営へ飛ばされた少年が、最強の力で魔族を助けていただけなのに、なぜか世界最大の脅威として勘違いされていく物語。