あらすじ

大学二年の春、柏木澪は駅前の書店でアルバイトを始めた。同期の三枝悠は、必要なことしか話さない、物静かな人だった。 逆向きに差された一冊の文庫本。「言いそびれて」というその一言から、二人はゆっくりと近づいていく。社割を使わない理由も、おにぎりが一つだけの理由も、悠は語らない。澪はそれを、無理に聞き出そうとはしなかった。 「整うまで、待てばいい。待つのは、私が決めたこと」 優しい先輩・志水は、そんな二人を見守ってくれる、頼れる存在だった。――はずだった。 誰かの事情を知りたいという気持ちと、誰かの事情を暴きたいという気持ちの境界線は、どこにあるのか。「心配だから」という言葉の形を取って、何かが少しずつ歪んでいく。 言えないことを抱えたまま近づいていく二人と、知りたがりすぎた一人。踏み出すことも、待つことも、自分で決めたい二人の、恋と選択の物語。 ※この物語には、腕を掴まれる場面や、繰り返し追いかけられる場面が含まれます。  読み進めるかどうかは、あなたが決めてください。

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カクヨム
カクヨム2026/10/01
  • 現在の作品待つのは、私が決めたこと