あらすじ
この世には、星が落ちる瞬間がある。三国の乱世、五丈原の陣営。
魏軍と対峙し、長年の北伐で心身をすり減らした諸葛亮は、病床に伏し、命の火が消えかかっていた。
歴史の記録によれば、ここで丞相は息を引き取るはずだった。現代からこの時代へ迷い込んだ私に、武術も戦闘の才能もない。
刀を振る力も、一軍を率いる勇猛さも持ち合わせていない。
ただ、後世から学んだ知識と、物事を冷静に分析する頭だけがある。たまたまこの地に降り立った私は、消えゆく星を見過ごすことができなかった。
病を抑え、軍の補給と衛生を整え、様々な困難を知恵で乗り越え、丞相の命をつなぎ止めた。「お前の知恵、蜀漢に必要だ。我が義子とならないか」
病床の上、諸葛亮がそう語った。歴史の流れが、ここから変わり始める。
五丈原で諸葛亮を救い、その義子となった私の物語が、今始まる。