あらすじ

「出涸らしの雑巾でも、帝国の狂犬を宥める盾くらいにはなるだろう」 「奇跡の聖女」と持てはやされる姉の身代わりとして、十年間、神殿の地下で王国の瘴気を吸い上げ続けてきた伯爵令嬢ロヴィーサ。 ぼろぼろになった彼女を待っていたのは、婚約者である王太子の裏切りと、隣国のオルデンブルク帝国への「人質」としての追放通告だった。 家族への最後の情が千切れたロヴィーサは、一滴の涙も流さず指輪を足元へ投げ捨てる。 ――わかりました。優しくないこの国に、私が残す義理など何もありません。 身一つで国境を越えたロヴィーサは、「冷血帝」と恐れられる若き皇帝ヴァルデマーの机に、十年分の毒を圧縮した黒い結晶を放り出した。 「命乞いはいたしません。……私を買い取って、あの国を更地にしませんか?」 道具として使い潰された身代わり令嬢が、自分をまるごと肯定する冷血覇王の手を取り、故郷を綺麗さっぱり清算するお話です。

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小説を読もう2026/10/01
  • 現在の作品この国は、身代わりの私に優しくない