あらすじ
煤煙と歯車に包まれた蒸気都市、ヴェルム=クロウ。
ある夜、中央環状駅をはじめとする街の五か所へ、白い紙羽根を添えた予告状が届く。
――存在しない十三番線から、機械王が最後まで手放さなかった黄金列車を頂戴する。
署名は、怪盗紳士ルヴェール。
怪盗を追う探偵志望の少女、エレノア=クラウス。
誰より早く事件を記事にしたい新聞少年、ニコ=フェン。
古い機械の傷から過去を読み取る修繕工見習い、テオ=リベット。
そして、地図には描かれない地下の道を知る少女、リラ。
目的も、得意なことも、考え方も違う四人がたどり着いたのは、街の地図から消された地下ホーム――《零番線》。
怪盗を捕まえたい者。
記事を書きたい者。
機械の真実を知りたい者。
地下に暮らす人々と、その秘密を守りたい者。
やがて四人は零番線を拠点に、警察も探偵も見落とした謎を追う《零番線倶楽部》を結成する。
怪盗から届く予告状。
失われた鉄道。
百年前の機械。
街の地下に眠る、記録されなかった歴史。
ルヴェールが次に狙う「宝」は何なのか。
そして怪盗は、なぜ彼らを事件へ招くのか。
スチームパンク×怪盗×鉄道ミステリー。
四人の少年少女と一人の怪盗が、蒸都に眠る秘密を追う冒険譚。