あらすじ
「人を喰らう獣王と、呪われた皇女。お似合いの夫婦じゃないか」
五百年にわたる人間と獣人の戦争。
その停戦条件は、第一皇女と獣王の婚姻だった。
祝いの花も、祝福の声もない礼拝堂。
黒いヴェールをまとった皇女ルシアのために、帝国から参列する者は一人もいなかった。
傲慢で残忍だと噂される皇女。
そして、人間を憎む獣王。
けれど、誰にも祝われない花嫁は、ひそかに喜んでいた。
ようやく、塔の外へ出られる。
風も、陽ざしも、彼女にとっては待ち焦がれたもの。
まだ知らない獣国で、小さな皇女を待つものとは――。
誰にも祝われなかった婚姻から始まる、皇女と獣王の異世界ファンタジー。