あらすじ
(長編です)
一五世紀末。大干ばつの琉球を救ったのは、童女「苗」の雨乞い歌だった。
代々ノロ(神女)の家に生まれた主人公の苗は、大ノロである祖母の下で、霊力を高めながら、美しい娘へと成長してゆく。
ある日、祖母から明かされた口伝の秘法。しかしその謎を追求するうち、やがてその力ゆえに、権力から命を狙われることになる。
史実・伝承をからめて描く、正史外伝「遺老説伝」に伝わる、奇跡のノロの生涯。
スロースタートの右肩上がり、という感じです。
【▼以下応募用あらすじ ネタバレ注意】
苗二三。予知夢にみたとおり、祖母が逝く日、謎の神歌があかされる。
その謎を解き、秘術を得るため、高名なトキ(琉球の陰陽師)木田へ弟子入りした苗は、新しい仲間たちとともに、さまざまな知識や思想に啓蒙されながら、木田と恋仲になり、婚約にいたる。
そんな折、王子の病を治した木田は大抜擢、尚真王から寵遇されるが、周囲の妬みから奸策にはめられ、斬罪される。
うちひしがれる苗へ、さらにその報復を恐れたかつての女帝、王母オギヤカが、暗殺を指令する。
凶刀に追われ逃避行ののち、刺客との戦いには勝つものの、大事な仲間を失ってしまう。
悲しみから立ち上がった苗は、決意の失踪。(その後は、各地で修行している苗のうわさ話のみが故郷に伝わる)
三十年後。帰郷した苗は、「稲福婆」と呼ばれて親しまれるが、ある祭祀の最中に、神隠しにあう。数年後、妖怪のような不気味な姿で発見された「稲福婆」は、「海中の神世ニライカナイへ行っていた」というのだった。
不思議のうわさをききつけた国王が、話を聞こうと、固辞する苗を首里城へ呼びつける。
衆人あふれる中、首里城の門前に立った「稲福婆」は、万人の面前で秘術をみせつけた。
琉球正史「球陽」外伝「遺老説伝」の「稲福婆」の説話を、木田大時の民話、そのほか歴史的事件をからめて、ひとつの物語にしました。