あらすじ
海に浮かぶ大監獄島――『アルカディア』。
そこでは、囚人たちの《死刑執行までの残り時間》が通貨として使われていた。
食事をするにも、宿に泊まるにも、武器を買うにも寿命を支払う。
そして首輪に刻まれた時間がゼロになれば――死ぬ。
そんな狂った楽園へ、一人の堕天使が収監された。
名はウル。
千年以上を生き、死とは無縁だった元大天使である。
「死ぬかもしれないなんて――面白そうだね」
普通なら絶望する状況すら、ウルにとっては未知の娯楽。
そんな彼が島で出会ったのは、死にかけていたエルフの少女フィナだった。
ウルは彼女と《血の契約》を結び、その命を救う。
ただし、その契約にはとんでもない力があった。
ウルに召喚されている限り――フィナは死なない。
焼かれても。
斬られても。
吹き飛ばされても。
「フィナ、もう一度お願い」
「私さっき死んだばっかりなんだけど!?」
不死の堕天使と、すぐ死ぬ苦労人エルフ。
命さえ売り買いされる監獄島で、二人の奇妙な囚人生活が幕を開ける。