あらすじ
「その酒を、殿下に飲ませないでください」
公爵令嬢レティシア・ローゼンハイムは、極端な心配性だった。
毒殺。冤罪。婚約破棄。公爵家の没落。戦争。そして王都陥落――。
王太子アルフレッドとの婚約が決まって以来、「もし最悪の事態が起きたら」と考え続けた結果、17歳にして用意した破滅への備えは、ついに1000通りに達していた。
※カクヨム様でも連載中です。
本人はただ、死にたくないだけ。
ところが毒殺未遂を事前に防ぎ、食糧危機に備えて倉庫を分散し、婚約破棄後のために資産と逃げ場所まで確保していたせいで、周囲からの評価はおかしな方向へ。
「そこまで先を読んでいたのか……?」
違います。ただ心配だっただけです。
やがて敵国からも「千手先を読む悪役令嬢」と恐れられるようになるレティシア。
しかし、そんな彼女にもたった一つだけ想定していなかった未来があった。
それは――王太子アルフレッドから、本気で愛されてしまう未来だった。