あらすじ
世の中には、ごくまれに特殊能力を持つ人がいる。
未来が見える。
心が読める。
瞬間移動ができる。
――そんな便利なものではない。
電子レンジが残り三秒になると分かる。
猫を見ると、なぜか謎の数字が見える。
スーパーで一番早く進むレジが分かる。
信号が変わる五秒前だけ分かる。
ポテトチップスの袋の中で、一番大きな一枚の場所が分かる。
どれも、驚くほど役に立たない。
それでも本人たちは、その能力と一緒に学校へ行き、仕事をし、恋をして、家族と喧嘩して、今日も普通に生きている。
ちょっと便利で、だいたい無意味。
たまに役立って、たまに余計なことになる。
これは、そんな死ぬほどしょうもない特殊能力を持った人たちの日常を描く、一話完結のオムニバスコメディ。
世界は救わない。
悪とも戦わない。
ただ、昼休みのレジ選びには、少しだけ本気になる。