あらすじ
僕は、サッカー部じゃない。
高校二年生の瀬川は、美術部に所属する生粋のサッカーオタク。
放課後は絵を描き、休日はスタジアムへ行く。
そんな瀬川が応援する地元サッカークラブは、観客減少やスポンサー離れによって、解散の危機に瀕していた。
「このクラブを、なくしたくない」
そう思った瀬川が始めたのは、クラブの歴史や思い出をデザインにすること。
そして、その先で出会ったのが――タトゥーだった。
背番号。 エンブレム。 忘れられない試合の日。
クラブへの「好き」を、身体に刻む。
それはやがて、忘れかけていたサポーターたちの記憶を呼び起こし、少しずつ街を動かしていく。
だけど、絵とタトゥーだけで、経営危機に陥ったクラブを救えるほど現実は甘くない。
高校生の瀬川は、本当にこのクラブを救えるのか。
サッカー、アート、タトゥー、そして街。
これは、一人のサッカーオタクが「好き」という気持ちだけを武器に、消えかけたクラブにもう一度灯りをともす物語。