あらすじ

売れ数は、一度見たら忘れない。お客さんの顔は、ほとんど覚えられない。 大手雑貨チェーンの新人・松尾葵は、数字で「正しく」選ぶことで売場を変えてきた。 けれど、三十七回手に取られて一本も売れなかった木のバターナイフの理由だけは、どの表にも出てこない。 ソウル郊外の小さな工房で出会った、職人が一本ずつ叩いて作る真鍮のスプーン。 「これを売りたい」と初めて思った企画は、正しいのに通らなかった。 会社を辞め、地元・福岡でひとり商社をはじめた葵を待っていたのは、輸入の書類、断られ続ける営業、円安、そしてポイント10倍の量産品。 正しい判断だけでは、良いものは人に届かない。 数字しか信じてこなかった元バイヤーが、自分の言葉で「届ける」ことを覚えるまでの、ひとり商売の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/09/30
  • 現在の作品その企画、正しいけど通りません 〜算数強者の元バイヤー、福岡でひとり商社はじめました〜