あらすじ
妻・美咲との結婚生活は、何の問題もなく続いている――和也はそう信じていた。
しかしある日、妻が職場の上司・佐々木修平と不倫している決定的な証拠を掴んでしまう。
しかも娘の葵も、母親の不倫に気づいていた。
家族を壊したくなくて黙っていた娘の想いを知った和也は、怒りを胸に秘め、何も知らないふりをして証拠を集め始める。
そして迎えた離婚の話し合い。
そこで葵は、自分も母親の裏切りを知っていたことを父に告げる。
「私は、お父さんと一緒に暮らしたい」
最愛の娘に選ばれた和也は、妻との離婚を決意。
不倫相手との未来を夢見ていた美咲と修平は、家族、信頼、そして周囲からの信用を失っていく。
一方、和也は葵と二人で新しい生活を始め、壊れかけていた親子の絆を取り戻していく。
そして数年後――。
大学生になった葵は、父に再婚してほしいと願うようになる。
だが、妻に裏切られた和也は女性を完全には信じられず、恋愛そのものに臆病になっていた。
そんな父を心配した葵は、再婚相手の候補となる一人の女性・紗季を紹介する。
三人で食事をする中、和也は自分が経験した裏切りと、女性を信じることへの恐怖を正直に打ち明ける。
すると紗季は、無理に信じてほしいとは言わず――。
「一緒に、ゆっくり克服していきませんか?」
その言葉に救われた和也は、もう一度誰かを愛することを決意する。
やがて二人は交際を始め、葵が大学を卒業した後、ささやかな結婚式を挙げる。
さらに葵自身も大学で大切な人と出会っていた。
一度は裏切りによって壊れた家族。
それでも人生は、そこでは終わらない。
娘との絆、新しい恋、そして新しい家族。
これは、裏切りから始まり、もう一度幸せを見つけていく父と娘の物語。