あらすじ
「浮気なんて、バレなきゃ無かったことになるでしょ?」
経理部で働く綾瀬律は、数字の矛盾を見逃せない几帳面な青年。
交際二年、同棲を目前に控えた恋人・美咲の嘘に気づいたのは、共有カレンダーのたった一日のズレだった。
すべてを失った雨の夜。
立ち尽くす律に傘を差し出したのは、総務部の年上の先輩・早瀬志乃。
「今夜の予定、空いてるでしょ」
彼女の部屋で、彼女の腕の中で、壊れた心は静かに満たされていく。
――けれど、どうして志乃は、律の予定を全部知っているのだろう。
やがて浮気相手は転落し、捨てられた元カノは後悔とともに律の前に現れる。
でも、律の予定表にはもう、空白なんてひとつも残っていなかった。
寝取られた男と、何年も彼だけを見つめてきた女の、甘くて重い執着の物語。