あらすじ
王は国を一つにしようとした。磐井は人を守ろうとした。
六世紀。日本がまだ一つの国になりきる前。
加耶から筑紫へ向かう一艘の船が襲われた。
生き残った青年・真澄が持ち帰ったのは、男が命を捨てて守った小さな木箱だった。
その箱をきっかけに、筑紫を治める磐井は、大和の王・継体が進める派兵と、その名のもとで集められていく舟、米、そして人々の存在を知る。
国を一つにしようとする王。
海と交易の中で、人々の暮らしを守ろうとする磐井。
互いに相手の理屈を理解しながらも、命令は遠くへ届くほど姿を変え、やがて二人は後戻りのできない戦へ向かっていく。
そして父を失った一人の息子は、父の正義さえ問い直しながら、新しい答えを探し始める。
継体天皇と磐井の乱を題材に、
「国家が人を数えること」と
「一人の人間が自分の人生を生きること」
の衝突を描く古代史大河小説。
歴史の知識がなくてもお読みいただけます。