あらすじ
「私の描く青を、美しかと仰ったのは……貴方だけです」
平安の都。独創的で繊細な絵を描くゆえに「異端の姫」と蔑まれ、孤立する夕顔の姫君。
そんな彼女の描く「青」に真実の光を見出し、ただ一人心から愛していたのは、宮廷警護の若き武官・頼継(よりつぐ)だった。
やがて、姫の絵を不吉と断じ、都から追放しようとする権謀術数が襲いかかる。
姫の無実と誇りを守るため、頼継は命をかけた流鏑馬(やぶさめ)の儀へと挑むのだった——。
冷たい世間の偏見や逆風が吹き荒れる中、二人は固く手を取り合う。
「痛みを共に、生きてまいりましょう」
暗闇を打ち破る一矢と、互いを信じ抜く愛を描いた、切なくも力強い平安和風ラブストーリー。