あらすじ
漆黒の髪と瞳を持つ――ただそれだけで「魔王」と呼ばれ、勇者に殺される運命を受け入れていたユーリ。
ついに勇者の剣がその心臓を貫こうとしたとき、彼を守ったのは、勇者が契約していた盾:ルドだった。
「君ハ何モ悪クナイ。君ハ魔王ナンカジャナイ」
ユーリを連れて逃げたルドにもまた、人として生きることを奪われ、「盾」にされた過去があった。
魔王と盾。
世界から役割を押しつけられた二人は、互いをひとりの人間として認め、長い時を共に歩き始める。
やがて二人がたどり着いたのは、誰からも忘れ去られた勇者の墓だった――。