あらすじ
人知れず世界を襲う謎の影の存在「亜熊(あくま)」。その脅威から世界を守るため、見えない敵と戦う「白の教団」に所属する小学5年生の少年・夕期気合(ゆうき きあい)。教団は児童養護施設でもあり、気合は仲間たちと他愛もない日常を送りながら任務をこなしていたが、彼には「幼少期に離ればなれになった本当の家族を探す」という強い願いがあった。
ある日、気合の前に自らを「伯父」と名乗る話す亜熊が現れる。伯父は「気合の父親は亜熊、母親は研究者であり、弟の試合(きあい)は亜熊を操る存在として生きている」という衝撃の事実を告げる。直後、教団で行われた血液検査により、気合は「人間の血が4分の3、亜熊の血が4分の1」のクォーターであることが発覚。危険人物とみなされた気合は教団の牢屋に監禁されてしまう。
寒く冷たい牢屋の中で絶望と教団への激しい憎悪を抱いた気合は、自らの内に眠っていた「亜熊を具現化させる能力」を覚醒させてしまう。制御不能となった亜熊は教団を壊滅させ、団長をはじめとする人々を全滅させてしまうのだった。
事件後、都会の児童養護施設へ引き取られ、名前や一人称、外見を変えて新しい学校へと転校した気合。過去を隠して愛想よく振る舞い、周囲と馴染もうとする彼だったが、隣のクラスで生き別れていた双子の弟・試合と運命の再会を果たす。
試合から明かされたのは、さらに複雑で身勝手な真実だった。二人の両親は不倫関係にあり、父親の正体は異世界からやってきた存在で、人間界で無責任に繁殖を繰り返していたこと。そして「気合が具現化した亜熊を、試合が操る」という二人の能力の繋がりだった。
世界の平和を守るために戦っていたはずの少年は、自らの残酷なルーツと世界の真実を知り、逃れられない運命と戦うことになっていく――。