あらすじ
38歳、フリーター。
仕事の傍ら、VTuber「黒瀬アキラ」としてゲーム実況や雑談配信をしている水野智也には、もう一つの顔がある。
大の猫好きで、休日には保護猫ボランティアにも参加していること。
そんな智也の相棒は、白と茶色の毛をした猫――トワ。
いつもそばにいて、どこか人間臭い、不思議な猫だ。
ゲームをして、配信をして、猫と暮らす。
代わり映えのしない毎日。
それでも智也は、今の生活をそれなりに気に入っていた。
そんなある夜。
いつものようにゲーム配信を終えた智也のもとへ、視聴者から一つのコメントが届く。
『アキラさん、配信に知らない猫が映ってなかった?』
確認してみると、そこには確かに一匹の白猫が映っていた。
しかし、その猫がいた場所に、猫が入り込めるような隙間はない。
そして――智也自身には、その白猫を見た覚えがなかった。
なぜ、白猫は配信に映ったのか。
なぜ、トワは時折、智也に何かを伝えようとするのか。
そして、智也が忘れてしまった過去には何があったのか。
猫とゲームと配信。
そんな普通の日常は、ある一匹の白猫から壊れ始めた。
これは、少し不器用な38歳の男と、一匹の不思議な猫が紡ぐ、友情と謎の現代ファンタジー。