あらすじ

選ばれたことはない。それでも私は、何度もこのステージを繋いできた。 ー Rain Crownの桃澄夏鈴は、優雅な立ち振る舞いと美しい所作を持つ、お嬢様然としたメンバー。振り覚えも早く、急なフォーメーション変更にも強い。蒼井真姫が外仕事で不在の際には、そのポジションを任されるなど、ピンチヒッターとして何度もステージを支えてきた。 それなのに――夏鈴は、これまで一度も選抜に選ばれたことがない。コンセプトメンバーにも名前はない。 「任せられる」のに、「選ばれない」。 真姫の代役を務めた日、完璧な再現ではなく、自分なりの解釈で表現することの意味を知った夏鈴。だがその後、自分に似合うはずの“優雅さ”をテーマにしたコンセプトからも外され、ついに押し込めていた思いがこぼれる。 ――私には、何が足りないの? 楓花、莉歌、紡、そして真姫とのやり取りの中で、夏鈴は少しずつ気づいていく。 選抜に呼ばれないことと、自分に光がないことは、同じではない。 それでも、選ばれたい気持ちは捨てない。 いつか「桃澄夏鈴」と、その名前が選ばれる日まで。 Rain Crownに、端役はいない。 16人全員が、それぞれの場所でキラキラしている。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/29
  • 現在の作品【外章】まだ、名前を呼ばれない