あらすじ
私は月白ひな、高校二年生。
どこにでもいる、ごく普通の女子高生……だったはずなのに……。
ある日、いつものようにMMORPG『Echoes of the Wanderer』を楽しんでいた私は、気がつくと見知らぬ場所で目を覚ました。
頬を撫でる潮風。
どこまでも続く青い海。
白い石造りの建物が並ぶ、美しい海洋都市。
しかも、そこはゲームの中で何度も訪れた街……セレイアによく似ていた。
「……え? ここ、ゲームの中?」
夢なのか。
それとも、本当にゲームの世界へ来てしまったのか。
戸惑いながら街を歩き始めたけれど、すぐに気づく。
ゲームでは簡単だったことも、実際にやるとなれば話はまったく別だった。
剣なんてまともに振れない。
モンスターは普通に怖い。
痛いものは痛いし、逃げなければ本当に死ぬかもしれない。
一度は元いた自分の部屋へ戻ることができたものの、私はもう一度、あの世界へ向かうことを決める。
「……よし。今度こそ、ちゃんと冒険してみよう」
ゲームで知っているはずの世界と、実際に目の前へ広がる世界。
似ているようで、どこか違う。
こうして私は、現実ともう一つの世界を行き来しながら、まだ知らない冒険へ足を踏み出すことになった。