あらすじ
「どうして私は、こんな夢を知っているのだろう」
砂漠の国アリーチェ・デザータ。
太古の英知を封じた石「フォッシリア(機憶石)」が、人々の暮らしのすべてを支える国。
その石を見極める「検石者」ミディエの毎日は、頼れる仲間たちと、口の悪い小さな相棒との笑顔に溢れた日々で満ちていた。
あの朝、組合の扉が閉ざされるまでは。
砕かれた平穏。奪われた仲間。
一万年ぶりに光を浴びた洞窟から「それ」は目を覚ましてしまった。
現れた闇のローブの剣士。小さな相棒が二年間吐き続けた嘘。
そして、かつて世界を滅ぼしたと伝わる名「破滅の罪人」。
何が正義だろうと、日常を壊した「それ」を許せない。だから、行く。
海を越え、国を巡り、剣を交え、言葉を交わすたび、教わってきた歴史は音を立てて崩れていく。
おとぎ話のはずの過去。信じてきた正義。
夢に見る知らない空の記憶さえ、偶然ではなかった。
石に頼る世界は、本当に正しいのか。
真実に触れることは、救いか、呪いか。
これは、ひとりの少女が一万年の因縁と向き合い、それでも「未来は自分で選ぶ」と叫ぶ物語。