あらすじ
田舎から都会に出てきたばかりの十七歳なんて、浮足立って少し軽はずみなものだ。
私はお目付け役の十歳年上の従兄エルストナーに付き添われて社交界デビューを果たした。
新しい友人、踊り明かす舞踏会、初めて覚えたシャンパンの味。そして、お年寄りの長話。
若さというものについて沢山の人が色々な表現をしているけれど、怖がりなくせにどこか向こう見ずで、愚かしいほど自意識過剰なのにどうしようもなく傷つきやすいものだと、私は思う。
そして、渦中にいるときは無我夢中で過ぎてしまって、後になってからあれがそうだったと気がつく類のものなのだ。
――あの夏、私とエルストナーは奇しくも同じ経験をして、いくつもの想いを分かち合った。
※本作品中はファンタジー世界の設定のため、未成年の飲酒シーンがありますが、現実社会における法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。