あらすじ

空に浮かぶ大陸エリジウム。 下層の歯車スラムで、私、エダ・ファルクは修理屋をやっている。17歳。 父が残した共鳴レンチは、機械の声が聞こえる変な工具。 壊れた機械が「痛い」って泣くのが、私には聞こえる。 帝国が祝う創立祭まで、あと一週間。 上層は、下層を重りとして切り離すって噂だ。 錆喰いと呼ばれて蔑まれてきた私たちの街を、帝国は捨てる気だ。 父を探して上層に潜入した私が出会ったのは、胸に歯車を抱えた無感情な少女・零。 彼女は言った。 「第七釜炉は、釜炉じゃない。世界を運ぶクジラだ」 帝国に海から連れてこられ、無理やり繋がれて、何十年も空を支え続けた神様。 飛び方を忘れたクジラと、捨てられる街。 父の教えは、こうだった。 「直すな、動かせ」 だったら、修理屋の仕事は一つだ。 神様の心臓を直すんじゃない。もう一度、泳がせるんだ。 錆と蒸気と歯車の空で、錆喰いの修理屋とクジラの航行が始まる。 創立祭まで、あと65時間。

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小説を読もう2026/09/29
  • 現在の作品錆喰いの街と、空を泳ぐクジラを直す修理屋エダ