あらすじ
なんでもない日常のほんの一幕、ほんの一時。
何も起きないのが当たり前で、何かが起きてもすぐ飲まれて消えていく。
時間と言うのは常に誰にとっても平等に流れるものに他ならない。
山間にある小さな村、林倉村。
白蛇殿互助会に勤める千羽武幸は、新しく建てられた会館の館長として、妻の楓、一人息子の将とともにこの村へ移り住んだ。
不便ではあるが、人々は親切で、家族三人の暮らしは穏やかだった。
そして二度目の夏が訪れる。
林倉村では、十歳を迎える子供のために人形を作り、夏祭りの日に焚き上げる風習があるという。
今年、十歳になる子供は三人いた。