あらすじ

「アデラインとの約束を破るわけにはいかない」 三年前、王命でフォークナー公爵家に嫁ぎました。 けれど旦那様が私の寝室の扉を開けたことは、一度もありません。 亡くなった前の奥様――アデライン様の遺言を守るためだそうです。 「私が死んだら、二度と誰も愛さないで」と。 その遺言を聞いたのは、アデライン様の妹君ただ一人。 彼女は今も、姉の思い出の管理人としてこの屋敷にいます。 三年間、私は家政をひとりで回してきました。 だから気づいてしまったのです。 アデライン様の薬代は、亡くなる月まで帳簿に計上されている。 けれど、その薬が使われた記録が、どこにもない。 そんな冬の夜、雪の中から声がしました。 名を捨てたという、医師の声が。 ――旦那様。亡き奥様への貞節とおっしゃるので、三年お待ちしました。 では、婚姻無効の手続きをいたしましょう。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/29
  • 現在の作品亡き奥様への貞節とおっしゃるので、三年お待ちしました。では、婚姻無効の手続きをいたしましょう