あらすじ
一年に一度の花市へ、一緒に行きたい。
そんなささやかな願いまで、ミリアムは婚約者に笑われてきた。
今年こそと楽しみにしていた約束も、別の令嬢との遠乗りを理由に反故にされる。
「お前の願いなど聞いていない」
園遊会で婚約破棄を告げられた彼女は、もう自分まで、自分の楽しみを諦めるのはやめようと決めた。
向かった先には、いつも彼女の話の続きを待ってくれる騎士がいる。
「明日、一緒に花市へ行っていただけませんか」
自分から願いを口にしたら、落ち着いた騎士様が、信じられないくらい嬉しそうな顔をした。