あらすじ
海の中を歩いてもいい。空を泳いでもいい。
魚になってもいいし、自分だけの世界を作ったっていい。
世界最大級のバーチャル世界――《AQUARIA》。
高校二年生の朝比奈みおは、《MIO》としてそんな世界を楽しむ、ごく普通の女の子。
歌うことが好き。だけど、有名なわけじゃない。
いつもの海岸で開くフリーライブの観客は、たった三人。
それでもMIOは十分だった。
誰より大きな声で応援してくれる、一番のファン――《らむね》がいたから。
そんなある日、いつものように歌おうとしていたMIOの配信が、突然《AQUARIA》全域をジャックする。
視聴者数――三百万人。
昨日まで誰にも知られていなかった少女の歌をきっかけに、MIOとらむねの日常は少しずつ変わり始める。
ライブをしたり、知らない世界へ飛び込んだり、変なクリエイターと友達になったり、二人で年に一度のお祭り《BLUE FEST》を駆け回ったり。
そして現実では、みおもまた、物静かでどこか凛としたクラスメイト・九条凪のことが少しずつ気になり始めて――なんでもできる世界で見つけた、一番好きな時間。
これは、バーチャルと現実を泳ぎながら、二人の女の子が「好き」を見つけていく物語。