あらすじ
ある男が、北を目指していた。
亡き相棒との約束を果たすための、終わりのない旅の途中。
辿り着いた小さな港町で、男は古書店を営む女、エレナと出会う。
エレナが仕入れた、一冊のおまじないの本。
それには「他者の夢を覗き見る」不思議な力が宿っていた。
男と語り合ううちに、エレナの心に芽生える淡い恋。
この男を知りたい。孤独に寄り添いたい。
抑えきれない想いに突き動かされたエレナは、禁じられた魔術により、男の夢を暴いてしまう。
そこでエレナが目にしたのは、余人には決して立ち入れない、ふたりの思い出。男とその相棒が紡いだ物語の一端。
男の秘部に踏み入ったエレナは、そこで、男の運命と向き合うことになる。
「もう一度、相棒に会いたい」
叶わぬ願いを抱えたまま、朽ち果てようとする男の幸せを切に願う、彼の相棒。その想いの残響と。