あらすじ
それぞれ人に見せられない傷をもつ三人が邂逅し、織りなす人間ドラマ。
「僕」は、「カズ」と学生時代に出会い、アウトバウンズというバンドを結成した。アウトバウンズは、オリコン10位になった「愛しくて、SE TU NA」という曲をヒットさせた後は振るわず、解散した。ソロ活動を始めてからブレイクしていく「カズ」、売れていくカズを横目に、音楽にしがみつき足掻く「僕」。
学生の頃から神童と呼ばれ、ずっと1番な成績を取り続けた佐伯。彼はいつからか月並みな欲望に身をやつし、はやばやと臨床の場からドロップアウトして開業した。しかし、40歳を超えた頃から、今も第一線で学会発表と論文作成に勤しみ、テレビでも見るようになったかつての同僚を見て自分の人生を悔やむ。
佐伯の同級生でかつておなじ野球部だった古谷。いまは土木作業員、そして2児の父。
野球の特待生として、有名野球部に推薦入学するが、そこにいたのは同じポジションでとてつもない才能をもつ小山。どんなに努力しても勝てないと思った時、彼のとった行動は?
僕らは、オンリーワンではなく、のっぺらぼうの顔をした「モブ」だった。