あらすじ
異世界転生エラー。俺と愛猫がすれちがった……!?
バトル無双なし。そこにあるのは、20年越しに交わされる「理解」の言葉。伏線まみれの世界の裏設定を解き明かす、たった一度の死闘。
最後の一行まで仕掛けられた謎に、あなたは気づけるか ──。
「愛猫が虹の橋をわたった翌日、俺と幼馴染もこの世から消えた」
大切な存在ともう一度会いたい ── そんな純粋な願いを抱えた2人と1匹が、異世界で再び巡り合う。
しかし、そこで待っていたのは、願えばすべてが叶うような都合のいい未来ではなかった。
■ 幼馴染は、なぜかたくましい
昨日まで同じ時間を生きていたはずの幼馴染のマイは、再会したとき、なぜか酒場の看板娘としてこの世界にすっかり馴染んでいた。
異世界の常識を知り尽くした彼女に、一体何が起こったのか? 彼女はきっちり2人に言い渡す。 「家賃と生活費、出世払いで貸してあげる。……ちゃんと働いて返してよね?」
■ 本当の再会
再会した仲間たち。 けれど、かつての相棒・ナムを前にした俺は、どこか様子がおかしい自分たちに気づいていた。
二人だけの「猫語」で密かに語り合う俺とナム。
ちょっとしたいたずら心から、再会を喜ぶマイにだけ、まだ**「本当のこと」**を伏せておくことに決める。
すれ違うやり取りの中、最大のヒントとなったのは、あの日刻まれた「M」の文字だった。
初期不良のはずの翻訳機『NAMTAC-M』が沈黙を破り、ディスプレイに**「隠された真実」**を映し出したとき、三人の絆は今度こそ再会したのだった ──。
これは、万能な力で何もかも解決する物語ではない。
言葉にできない想いを抱えた2人と1匹が、泥臭く、けれど誠実に未来を変えていく物語。