あらすじ
幼馴染の卓志に、15年間ひそかに恋をし続けてきた沙羅。
告白することもなく、付かず離れずの距離を保ってきた彼女のもとに、ある日突然、卓志から結婚の報告が届く。
「一番古いダチなんだから、式でなんかやれよ」
無邪気で残酷な言葉に傷つきながらも、沙羅は彼の幸せを願い、静かに距離を置くことで恋を終わらせようと決意する。
嫉妬の赤も、諦めの青も隠し、平気な顔をして『透明な自分』になろうとする沙羅。
しかし、連絡を断ち切ったはずの沙羅の日常に、少しずつ歪んだ違和感が忍び寄り始めて──。
捨てきれない想いと、じわじわと壊されていく精神。
沙羅の『卓志を心から追い出す』ために積み重ねた虚しい痛みは、いつまでも沙羅を楽にはしてくれなかった。