あらすじ
【あらすじ】
『娘の養育費が必要なんです』
田中創生は、治験による投薬の結果、6歳の女児へと肉体を変えられてしまった。
しかもその影響は身体だけに留まらず、それまでの自己認識さえも失ってしまう。
後見人となった老夫婦に引き取られた彼は、やがて「長谷川愛里紗」という一人の少女として、新たな人生を歩み始める。
老夫婦のもとで大切に育てられた愛里紗は、やがて気品あるお嬢様へと成長。
お嬢様学校の中等部二年生として、何不自由のない日々を送っていた。
そんなある日。
学校の廊下で、一人の少女とぶつかる。
その少女は、かつて自分が育てていた娘だった。
しかし、愛里紗には彼女が誰なのか分からない。
そして少女の側もまた、目の前にいる気品あるお嬢様が、かつての父親であることを知らない。
この物語は、ひたむきに娘を愛し続けた一人の父親の数奇な人生を追う。
【登場人物紹介】
田中創生:
年齢は34。職業は会社員。一人娘を世話する良き父親。
娘の養育費目的で治験に志願。
治験の内容は『肉体情報の一時的な回帰及び身体測定』
投薬の過剰反応により、想定以上の若返り現象が発生。
肉体は6歳相当まで若返り、その影響で創生は成人男性としての自我を失ってしまう。
長谷川愛里紗:
自我を喪失した創生に、長谷川夫妻が与えた新しい名前。
治験の出資者だった長谷川老夫婦に引き取られ、娘同然で育てられた。
行き届いた環境と徹底したマナー教育の結果、愛里紗は気品あるお嬢様へと成長していた。
長谷川老夫婦:
治験の大口出資者。
身元不明となった創生を養子として引き取り育てた。
罪滅ぼしの意味も込めて、愛里紗には不自由ない生活。
遺された若葉にも、十分な養育費を継続して援助している。
田中若葉:
創生の愛娘。
4歳の時に父親が治験事故によって行方不明となる。
生活費には困らない環境で育ったが、父親のいない幼少期を送っていた。
カンナ:
創生の治験の担当医。
治験後の創生の容態から治験の中止を判断し、長谷川夫妻に事故後の支援を要請する。