あらすじ
享年92歳。
剣道と柔術を極め、多くの門下生から「先生」と慕われた桐生源一郎は、老衰で静かに人生を終えた。
悔いのない人生――のはずだった。
ただ1つだけ心残りがある。
「次の人生があるなら、今度は好きに生きてみたいのう」
目を覚ますと、そこは妖怪や鬼が実在する平安の世。しかも身体は、最も力に満ちていた若き日の姿へ戻っていた。
そこで出会ったのは、稀代の陰陽師・安倍晴明。
妖怪を斬れる妖刀を託された源一郎は、晴明の右腕として怪異に立ち向かうことになる。
だが、妖怪は本当に人間の敵なのか。
事件を追ううちに、その背後には妖怪を操り、己の欲望のために利用する人間たちの存在が見え始める。
90年以上磨き続けた武術と人生経験。
若返った肉体。そして妖刀。
これは、生前ずっと「先生」であり続けた最強の爺さんが、安倍晴明と妖怪退治をしながら、酒に祭りに遊びに恋に――今度こそ自分のための人生を楽しむ物語