あらすじ
「この物語の作者を当ててください。殺人犯を当ててほしいのではありません。少なくとも、最初は」
人気推理作家・蓮見修一が、自宅の書斎で殺された。
その夜、家にいたのは、妹、編集者、書店主、元刑事。そして被害者本人の五人。
机からは、完成したはずの小説の最後の一枚が消えていた。
事件を描くこの小説を書いたのは、生き残った四人のうちの誰か。
書き手は、自分が見聞きしていない出来事も、他人の心の中も、勝手には書かないと約束する。ただし、登場人物がついた嘘は、そのまま記すという。
誰が殺したのか。
その前に、誰が書いたのか。
何気なく読み過ごした地の文と、失われた原稿の最後の一行が、二つの謎をつないでいく。