あらすじ
これを読まれている、すべての方へ。
この話はフィクションです。
ただ、心当たりのある方にだけ申し上げます。僕を探さないでください。僕がこれを作り話として書き続けている限り、あなた方にも、僕たちにも、困ることは何も起きません。
売れない作家の僕のもとに、ある日、宅配便でハードディスクが届きました。送り主は、会ったこともないフリージャーナリスト。その人は少し前に、湖に落ちて亡くなっていました。
中に入っていたのは、LINEの画面、取材メモ、古い新聞記事、犬の飼い主の日記、町の広報誌、誰かの家計簿。山あいの、ごみ発電で栄えた小さな町と、その町を作った一人の老人をめぐる資料です。
僕はそれを一つずつ、作り話としてここに載せていきます。毎日、更新します。更新が続いているあいだは、僕は無事です。
読んで気分のいい話ではありません。それでも、少しでも多くの人の目に留まることが、僕たちを助けることになります。
※本作はモキュメンタリー形式のフィクションです。実在の人物・団体・地名・事件とは関係ありません。