あらすじ
母を亡くして三年。
どこにでもいる普通の少年、リオ・アーデンのもとへ、一通の手紙が届いた。
差出人は――死んだはずの母。
『あなたがこの手紙を読んでいるなら、私はもう死んでいます』
そして最後には、こう記されていた。
『私を探すなら、十三番線に乗って』
この街の駅に、十三番線など存在しない。
それでもその夜、リオの前に現れたのは、見たこともない黒い郵便車と、仮面をつけた謎の郵便配達人だった。
「死者の国行きだ。乗るか?」
そこで告げられたのは、信じられない事実だった。
死者の国では、母が死んでからすでに三百年が経っているという。
母を探すため、死者の国へ足を踏み入れるリオ。
しかし、そこで待っていたのは死者たちだけではなかった。
生者には届かない手紙。
死者しか乗れない列車。
名前を失った亡者たち。
そして、母が隠し続けていた父の死の真相。
やがてリオは知ることになる。
母は、ただ息子に真実を隠していたのではない。
――この世界そのものから、リオの存在を隠していたのだ。
「あなたのお父さんを殺したのは、私です」
母が残した最後の言葉。
そして、そのさらに先に記されていた真実は――
『あなたは、本当は人間ではありません』
これは、一人の少年が死者の国を旅しながら、自分の出生と世界の秘密を追う物語。
そして彼が最後に届けることになる一通の手紙は、
生者と死者、二つの世界の運命を変えることになる。